交通事故でむち打ちの後遺障害が残った場合の等級認定について

交通事故に多い後遺症に「むち打ち」があります。

むち打ちは、追突事故に多い症状で、頭の重みで首に極端な負荷がかかり、それによって首がムチのようにしなることで、頚椎の靭帯が損傷する状態を言います。

なお、むち打ちは正式名称ではなく、医学的には「外傷性頸部症候群」または「頚椎捻挫」などと言います。

むち打ちは後遺障害になるのか

交通事故の慰謝料増額交渉において、後遺障害に認定されるかどうかは非常に重要な問題です。

結論から言うと、むち打ちは、やり方次第で後遺障害に認定される可能性があります。では、認定された場合と、非該当だった場合で、慰謝料にどれほどの差が出るのでしょうか。

1;非該当の場合

むち打ちが非該当だった場合、後遺障害慰謝料としての上乗せはありません。症状固定までの入通院慰謝料と治療費の実費が賠償されるにとどまります。

なお、むち打ちの場合は、3〜6ヶ月程度で保険会社から治療費の打ち切りを宣告される傾向ですので注意しましょう。

2:第14級9号に認定された場合

この場合は裁判基準でおよそ110万円の後遺障害慰謝料が請求できます。第14級9号に認定されるためのポイントは、本人の自覚症状とそれを裏付けるだけの医学的所見の存在です。つまり、わかりやすく言うと、本人が頭痛やめまい、吐き気などの症状を訴えていて、それに対する医師の医学的見解が一致していることが必要です。

3:第12級13号に認定された場合

むち打ちで認定される等級の中で最も高い等級と言っても良いでしょう。もしも第12級13号に認定されると、後遺障害慰謝料として裁判基準でおよそ290万円の請求が可能です。

第14級9号との境界線は「画像所見」の有無です。つまり、むち打ちの症状がレントゲンやCT、MRIなどの画像所見によって裏付けされており、医師の所見とも一致している必要があります。

むち打ちは画像検査で異常所見が見受けられない場合もあるため、そのような場合、第12は難しいため、第14級を狙うことになるでしょう。

当事務所が必要に応じて病院まで同行します

このように、むち打ちの後遺障害認定は整形外科でどのような診察や検査をいつ受けたのかがとても重要な証拠資料となってきます。また、むち打ちは目に見えにくい神経症状のため、中には痛くもないのに痛いと言って、慰謝料や治療費を搾取しようと企む被害者もいたりします。

そのため、後遺障害認定をする自賠責調査事務所も、本人の自己申告による自覚症状とそれに対する医師の所見や画像検査結果については、非常に細かくチェックします。

そこで当事務所は、むち打ちの症状が的確に彼らに伝わるよう、必要に応じて病院まで同行して医師と面談し、次のような点についてアドバイス致します。

1:「後遺障害診断書」のポイントをレクチャーします

医師は医学のプロですが、後遺障害認定という制度についてはそんなに詳しくありません。医師は診断結果を淡々と書くのみで、どこのどのような表現が、後遺障害認定につながるのかを知りません。

そのため、実際には認定されるレベルの症状なのに、記載方法が適切ではなかったがために、非該当となってしまうことも少なくないのです。

そこで当事務所は、検査箇所、検査内容、その他記載すべき項目などについて、医師と面談して直接レクチャー致します。

2:医師に「意見書」の作成を依頼

後遺障害認定は、書類のみで審査されるため、認定のために有利になる資料についてはできる限り集めて提出する必要があります。そこで有効なのが医師の意見書です。

後遺障害診断書については、医師の客観的な所見を書く程度ですが、認定が微妙な症状については、別途意見書を添付してもらうことで、認定の確率が上がります。

むち打ちの後遺障害認定は、他の症状に比べ、客観的に判断が難しいため、特に弁護士の腕が試されます。書類の書き方などちょっとしたことで、認定か非該当か、そして何級かが変わってきますので、これについては妥協せずお早めに当事務所にご相談下さい。