任意保険とは?具体的な任意保険例と自賠責保険との違い

自動車にかける保険は、大きく分けると強制加入保険である「自賠責保険」と加入者が任意で選べる「任意保険」の2種類に分類できます。そこで今回は、任意保険の基礎知識について解説します。

任意保険は自賠責保険の「上積み」である

強制加入保険である自賠責保険は、交通事故による人身被害を救済するための「最低限度」の補償内容の保険です。そのため、その補償の限度額は決して十分ではありません。また、自賠責保険では物損被害は一切補償されません。

そのため、この強制されている自賠責保険の補償内容を上積みする意味合いで、損害保険会社各社が提供している「自動車保険」に任意で加入するのです。あくまで任意ですから、加入しなくても違法ではありません。ただ、万が一交通事故が発生した場合は、自賠責保険では不足することが多いのもまた事実です。

任意保険の具体例

任意保険商品には以下のようなものがリリースされています。

  • 三井ダイレクト損保
  • 東京海上グループのイーデザイン損保
  • SBI損保の個人総合自動車保険
  • ソニー損保
  • おとなの自動車保険
  • チューリッヒ保険
  • AIU損害保険
  • アクサダイレクト
  • そんぽ24
  • 三井住友海上
  • 富士火災

補償内容は保険会社によって異なりますが、自賠責保険で不足する範囲をカバーするという意味でその主旨は同じです。

任意保険と自賠責保険の違い

任意保険と自賠責保険はその内容が次のように異なります。

1:補償の範囲

自賠責保険は対人賠償のみの補償ですが、任意保険の場合は対物賠償のほか、自損事故による損害や車両保険などもあります。

2:補償の限度額

自賠責保険の限度額は、あくまで最低限の補償のため非常に低く設定されています。例えば治療費や慰謝料などの傷害による損害については120万円が限度額のため、あっという間に上限に達してしまう可能性があります。

これに対し、任意保険の場合は加入者の希望に合わせて補償限度額を設定することができます。また、対人対物補償を無制限に設定することも可能です。

3:示談交渉について

自賠責保険には、示談交渉を代行するといった制度はありません。

そのため万が一交通事故が発生した場合は、保険金はおりるものの、相手方との示談交渉については自分自身で全部やらなければなりません。

これに対し任意保険の場合は、保険金を支出する保険会社が加入者に代わって相手方との窓口となって示談交渉をしてくれます。また、保険会社によっては、示談交渉を弁護士に依頼した場合の費用を最高300万円まで補償してくれる「弁護士費用特約」という付帯商品を扱っている場合もあります。

4:過失割合の扱い

交通事故は被害者と加害者という表現をしますが、厳密には被害者にも一定の「過失」つまり落ち度があるケースが殆どです。

損害賠償請求においては、被害者側の過失分を損害額から相殺するという「過失相殺」という考え方があり、過失が多いほど実際に受け取れる賠償金は減ります。任意保険の場合は、この過失割合を厳格に判定するため、少しでも被害者に過失があるとその分は過失相殺されます。

けれども、自賠責保険の場合はそもそも被害者の救済を目的としているため、多少の過失割合は過失相殺されず、重大な過失があった場合にのみ減額されます。

まとめ

このように、任意保険は自賠責保険の上積み保険という位置付けですが、その補償内容は保険会社各社によって特徴があります。加入をする際には、複数社の資料を取り寄せて比較検討すると良いでしょう。